COUNT UP!
彼ら彼女らは、何を求め、何を夢み、何を犠牲に戦いの場に臨んでいるのか。実力者、ソフトダーツの草創期を支えたベテラン、気鋭の新人・・・。ダーツを仕事にしたプロフェッショナルたちの、技術と人間像を追う。
特別編 浅田斉吾(2016PERFECT年間チャンピオン)
「目先の試合ではなく、長いシーズンのストーリーの中で、自分を見ることができるようになった」
開幕10年目を迎えたPERFECTの2016年シーズンは、12月10日の最終戦千葉大会で全日程を終了し、男子は浅田斉吾選手が圧倒的な強さで2年連続2度目の年間王者に、女子は新鋭の髙木静加選手が前女王の大城明香利選手の猛追を振り切り、初の女王に輝きました。
浅田選手は第3戦、第4戦に連勝し年間王者レースのトップに躍り出ると、そのまま独走。自らの年間最多勝利記録に並ぶ年間11勝をあげ、2度目の栄冠を手にしました。2位は2014年王者の知野真澄選手、3位は通算3季王者の山田勇樹選手でした。
2年連続の圧勝でPERFECT男子は、“浅田1強”時代の様相を呈し始めています。今号のCOUNT UP!では、授賞式前の浅田選手とシーズンを振り返るとともに、来季の抱負を伺いました。
10年の節目に、初年度から出場のプレイヤーが年間王者を獲れた
――率直な今の気持ちは?
嬉しいですね。去年の年間王者インタビューで言いましたけど、10年目の節目の年に年間王者を獲るのは目標の一つでした。山田勇樹選手もそうですが、ぼくは初年度から出場しています。開幕したときには男子80人ぐらいでのスタートでしたが、今は1,000人以上います。新しい強い人も出てきている中で、初年度から出ているプレイヤーが10年の節目の年に年間王者が獲れた。それがとても嬉しいです。
――今年は、前年王者として追われる立場でした。周りも打倒浅田に燃えていたはずです。どんな気持ちで開幕を迎えましたか?
追われる立場はもの凄いプレッシャーでした。でも、王者になる前もずっとトップ3にはいましたから、王者への目標は常に持ち続けていましたから、「王者を獲る」という気持ちの持ちようは、王者になってからもあまり変わっていません。
今年は、誰が自分を倒すねん、ということになるのは分かっていましたから、始まってからは、追われるとか、王者を死守するというよりも、一戦一戦引き締めて戦うことに集中し、連覇はあまり気にしないようにしようと思っていました。
――実際に、周囲の眼は変わっていましたか?
開幕戦はベスト4で、2戦目はベスト16で負けました。毎年、出足はいい方じゃないのですが、周りから「どうせそのうち勝つんでしょ」という目で見られているのは、プレッシャーでした。勝って当然と思われている。最初は、だから早く勝たないと、という気持ちがありましたが、「じゃ、勝ってやろう」と、気持ちを切り替えてやったのがよかったと思います。
知野選手の追い上げ
浅田の一人旅かと思われた年間王者レースだったが、前王者の知野がシーズン中盤に覚醒して猛追を始める。第11戦、12戦で連勝。13戦ベスト4の後、14戦も制し、浅田独走に待ったをかけた。
――昨年は「圧倒」を目標に掲げ有言実行。今年も他を圧倒しました。
みなさんが見ているより、楽ではありませんでしたよ。特に、知野君の追い上げがあって、苦しいときもありました。中盤戦から後半、真澄が強かった。意識し過ぎるとメンタルに影響が出るので、そこを意識し過ぎないようにしようと言い聞かせていました。
組み合わせの運もあったと思います。知野君が調子を上げてきたとき、ほとんど直接対決がなかったんですよ。もっと当たっていたら、負けていたかもしれないとは思いませんけど、もっとスリリングな展開にはなっていたかもしれません。
反対に、3位の山田さんとはよく対戦しました。1回戦とか2回戦で当たっていたので、それはプレッシャーでした。
――でも、結果的には圧勝でした。
ダーツはほとんどオフシーズンがないので、1年間ずっと好調を維持するのは難しい競技です。ぼくは3戦目ぐらいから調子を上げていけたけど、真澄の前半は悪かった。調整が真澄よりは上手くいったのかなとは思います。
史上最強
浅田はスタッツランキングでもPPD、MPRをともに制し、年間王者を加え、2年連続の3冠を達成。昨年より僅かにスタッツを落としたものの、PPD、MPRともに歴代1位の数字に水をあけている。つまり「史上最強」である。
――今シーズンは5連勝が一度ありました。そして、さらに瞠目すべきはスタッツです。2年連続3冠で、歴代ランキング王者より数字もかなり上です。一番強いのも、一番上手いのも浅田選手ということになりますが、それについては、ご自身ではどのように見ていますか?
そこは、シビアに考えているんですけど、スタッツは調子と連結します。年間通してある程度好調を維持できないと、スタッツを上げていくのは難しい。PERFECTだけで戦っているわけではなく、他の大会や海外遠征、イベントに加え、日々の仕事もあるし、その中で好調を維持して、スタッツを落とさないのは本当に難しいです。
とくに、今年はスケジュール的にしんどい、厳しい1年でした。会社は同じですけど、店を移って勤務体制が変わりました。去年王者になれたお蔭で、イベントなどの仕事も増えました。海外の試合も増え、結局、今年1年間で1日完全オフの日は10日ぐらいしかありませんでした。
そんな中で、スタッツを2つ獲れたのは、本当に嬉しく思います。
――技術的には、いかがですか? 昨年、一つの完成形を見たように思いますが、変わったところ、変えた部分はありますか?
技術的な部分は、去年も今年も、変わっていません。調整法は少し変えました。
シーズンのストーリーの中で、自分を見る
――メンタルは? 変わったことはありましたか?
考え方を変える努力はしました。調子が下向いてくると、メンタルは不安定になります。調子が悪くても、「それでも優勝した」と周囲に言わせたいというような気持ちが強くなると、空回りしてしまいます。
今年は、調子が悪いときには、あまり優勝を意識しないようにしていました。意識を集中したのは一つでも多く勝つことでした。この調子やったら優勝は100%無理やと思う試合でも、とにかく、負けを少なくする。調子が悪くても、一つでも二つでも勝てるゲームは勝っておく。優勝できないにしても、1回戦や2回戦では負けることがないように集中する、というようなメンタルの持ち方で、試合をしていたのがよかったと思います。
その大会だけの優勝を意識し過ぎず、長いシーズンのトータルなストーリーの中で、試合や自分を見られるようになりました。
ライバルが、強くしてくれた
――改めて伺いますが、去年と今年、なぜ、急に、こんなに強く、かつ、上手くなったのだと思いますか?
去年、なぜ、あれだけ伸びたかというと、やはりライバルがいたからです。知野君もそうやったんですけど、ぼくの中では一番のライバルは山田勇樹です。仲もいいですけど、ずっと悔しい思いもさせられてきました。去年、決勝で山田勇樹と何度も対戦しました。山田勇樹には負けたくない。絶対に勝ちたいという気持ちが、数字にも出てましたし、自分の100%を超えた力が出せたのは、そこにあると思います。ライバルがいることで、試合で実力以上の力が出せていると思います。
それから、知野君にやられた、一昨年の悔しさもばねになりました。
もう一つ、ぼくには持論があるんですけど、試合で勝つには自分の空間が必要だと思います。例えば、初めてPERFECTの試合に来た人は、右も左も分からない。出ている選手もあまり知らない。そういう場所では不安になりますし、なかなか実力は出し切れません。
去年のインタビューでも話しましたけど、大きかったのはファンの人の応援でした。以前のぼくには、相手の選手の応援が多かったりすると、イライラしてゲームに集中できずに自滅することがありました。それが、関東の試合にも応援に来てくれるファンのお蔭で、勝つことができるようになりました。ファンのみなさんが、会場にぼくの空間をつくってくれたからやと思います。
去年、年間王者を獲ったことで、今年は、朝一で試合会場に入っても、「あ、王者が来たぞ」っていう感じで、会場が勝手に自分の空間になっているのを感じることができました。それが、勝ちに繋がった一つの要素やと思います。
――山田さんの話がでましたが、山田さんの調子が気になります。シーズンを通してPERFECTの戦いを見続けている立場としては、山田選手がもう少し頑張れば、年間王者レースはもっと盛り上がったのに、という気持ちもあります。
客観的にみると、「山田よくないな」って、それはその通りやと思います。
でも、山田選手が凄くないかと言えば、そんなことはないです。彼は凄いです。
身長はあまり変わりませんけど、前は、ぼくより体重が重かったんですよ。でも、病気で胃を切ってから、体重が30キロ以上落ちました。前は、朝から夜までの試合中も、しっかりお昼ご飯を食べていましたけど、今は食べられない。だから、体力的に厳しいと思います。
そんな体調の中で、年間3位です。
――年間王者になって、テレビ出演などの機会も増えています。良い意味でも、悪い意味でも、影響はありましたか?
トッププレイヤーがテレビに出演したりすることで、ダーツの裾野が広がったり、他のプレイヤーの目標になったりするのは、いいことだと思うので、そういう機会が増えたのは嬉しいことだと思っています。
こないだは、中国でオリンピック選手と共演させてもらいました。中国の番組だったんですが、テレビ出演のお蔭で一流の人に会える。いろんな人にお会いできるというのは、スポーツマンとして恵まれていると思いますし、頑張る糧になっています。
PERFECTにもアンタッチャブルの柴田さんとか、響の長友さんとか、有名な方が応援に来てくれますけど、PERFECTを引っ張っていく立場として、例えば、お付き合いさせていただいている中で、ファンの皆さんとの接し方とか、こうせなあかんな、と勉強になることはたくさんあり、考え方も変わってきました。
ベストマッチは、守田さんとの決勝
――今年のベストマッチと、浅田さんの注目選手を教えてください。
上原裕明選手、米倉亮選手、守田昭仁選手の3人ですかね。上原選手とは第9戦の決勝で、米倉選手は第17戦の準決勝、守田さんとは第10戦と15戦の決勝で対戦しました。3年目以上で強い選手はたくさんいますけど、PERFECTに参戦して1、2年目であれだけ打てるのは凄いと思います。来年あたりは3人とも強敵になると思います。
ベストマッチというか、いい試合は他にもあったと思いますが、一番印象に残っているのは守田さんとの2度目の決勝です。
守田さんは地元の先輩なんですよ。家も近所で、店も歩いてすぐ。活動エリアも同じで、ファンも被るし、地元愛も同じです。よく知っている分、やりにくいところもあります。
守田さんは2012年から参戦してますけど、フルに出場し始めたのはこの2年ぐらいだと思います。最初の決勝は楽に勝たしてもらったんですけど、2回目はきわどい勝負でした。負けを覚悟しましたけど、最後のところで守田さんがミスってくれて、ぎりぎり勝てた試合でした。
トップ同士は決勝でよく当たりますけど、ランキング下位の人と、短期間に2度も決勝をやるのは珍しいんですよ。それで、2回目の決勝のとき、守田さんが凄く強くなってるのが分かったんですよ。こんな短い間に、こんなにうまくなるんやって。で、気持ちとして受ける側に立っていたら、追い詰められた、っていう感じでした。
2016 PERFECT 第15戦 新潟 「決勝」
浅田 斉吾(先攻) | 守田 昭仁(後攻) | |||||||
1st | 2nd | 3rd | to go | 1st | 2nd | 3rd | to go | |
20 | 19 | 19 | 443 | 1R | T1 | T20 | T5 | 423 |
20 | T20 | 20 | 343 | 2R | T1 | T20 | T20 | 300 |
T20 | T20 | T20 | 163 | 3R | 20 | T1 | T20 | 217 |
T19 | T20 | 14 | 32 | 4R | T20 | 20 | 20 | 117 |
D16 | – | – | 0 WIN |
5R | – | – | – | – |
守田 昭仁(先攻) | 浅田 斉吾(後攻) | |||||||
1st | 2nd | 3rd | to go | 1st | 2nd | 3rd | to go | |
T20〇 | T20 | 19 | 60 | 1R | T19〇 | 19 | T19 | 76 |
20 | 19 | 19● | 80 | 2R | 18 | T18〇 | T20● | 94 |
17 | 17 | T17〇 | 114 | 3R | × | T18 | T18 | 202 |
17 | 17 | 17 | 165 | 4R | T17 | T16 | T15 | 202 |
IBL | OBL〇 | × | 165 | 5R | OBL | IBL● | – | 202 WIN |
守田 昭仁(先攻) | 浅田 斉吾(後攻) | |||||||
1st | 2nd | 3rd | to go | 1st | 2nd | 3rd | to go | |
T20 | T20 | 20 | 361 | 1R | T20 | T20 | T20 | 321 |
T20 | T20 | 20 | 221 | 2R | T20 | 20 | 20 | 221 |
20 | T5 | 20 | 166 | 3R | 20 | 19 | 18 | 164 |
T20 | T19 | 17 | 32 | 4R | T19 | T19 | OBL | 25 |
D16 | – | – | 0 WIN |
5R | – | – | – | – |
浅田 斉吾(先攻) | 守田 昭仁(後攻) | |||||||
1st | 2nd | 3rd | to go | 1st | 2nd | 3rd | to go | |
T20〇 | T20 | 20 | 80 | 1R | T19〇 | 19 | T19 | 76 |
T19● | T20 | T18〇 | 140 | 2R | T17〇 | T17 | × | 127 |
T17● | 16 | 20 | 160 | 3R | T16〇 | 16 | 16 | 159 |
D16● | T20 | T15〇 | 220 | 4R | IBL | OBL〇 | IBL | 209 |
× | IBL | OBL● | 220 WIN |
5R | – | – | – | – |
守田 昭仁(先攻) | 浅田 斉吾(後攻) | |||||||
1st | 2nd | 3rd | to go | 1st | 2nd | 3rd | to go | |
T20 | 20 | T20 | 361 | 1R | T20 | T20 | 20 | 361 |
T20 | 20 | T20 | 221 | 2R | 20 | T5 | 20 | 306 |
T20 | T20 | 20 | 81 | 3R | 20 | T20 | T19 | 169 |
19 | 15 | 15 | 32 | 4R | 19 | T20 | T18 | 36 |
16 | 8 | × | 8 | 5R | D18 | – | – | 0 WIN |
みんなと同じ条件で戦い、プレイヤーの目標に
――将来的な目標は?
プロとしての理想は、ダーツのことだけ考えて生活することです。仕事はトーナメントとイベントだけにして、もっと自分のための練習をしてダーツのレベルを上げていく。体のメンテナンスや体調の維持、メンタルの安定などに集中してシーズンを戦うのが理想だとは思います。
でも、今年は、たくさん賞金をいただきましたが、それでも一生食べていくのは無理です。安定して家族を養っていくためにも、トッププレイヤーとしてのプライドもありますし、ランキングが下で頑張っている人たちの夢にもならないといけないので、収入を維持していくためには、当面は、今年と同じようなスケジュールで、日々の仕事もしながら、過ごしていくことになると思います。
スケジュールは厳しいですが、今は恵まれていると思います。お店では福利厚生も含めて優遇していただいていますし、賞金がなくても食べていける。その安心感も、試合に集中できる要因だと思います。
それから、今の段階では、トーナメントに出場している選手はほとんど全員が、ダーツ関係の仕事であっても、他に仕事をしながら参戦しています。トーナメントだけで生活している人はいません。ですから、いつか、もっとたくさん稼げるようになったら、理想も実現したいと思いますが、今はまだ、みんなと同じ条件で、他の仕事をしながらやっていくのがいいと思っています。仕事をしながら、家族を養いながらでも勝てる、というスタンスは一つの夢でもありましたし、その方が他のプレイヤーの目標になれると思います。
史上初の年間王者3連覇を目指す
――史上初の2年連続3冠を達成しましたが、これまで3年連続で年間王者になった選手はいません。星野光正さんも山田勇樹さんも達成できなかった。来年はその偉業に挑戦ということだと思いますが、最後に、来年の目標をお聞かせください。
もちろん、それが最大の目標です。男子では3連覇はいませんが、女子では5連覇の松本恵さんがいます。それだけの実力があればできることだと思うので、挑戦したいと思います。
スケジュール的には、今年がいっぱいいっぱいなので、あまり変わることはないと思いますし、厳しいスケジュールに不安はありますが、挑戦します。
あとは、海外でもっと勝つのが目標です。まずはレイクサイドです。今年は決勝トーナメントの2回戦で負けてしましました。アジアのチャンピオンにならないと出場できませんが、出場権を得ることができたので、来年はもっと上を目指します。優勝すれば数千万の賞金という世界なので、日本の代表として、海外のプレイヤーに日本の実力を知ってもらうために、頑張りたいと思います。
それからADAは是非、優勝したいと思います。去年、知野君が獲っているので、来年は俺がという気持ちは強いです。
PERFECTにしても、他の大会にしても、出場している選手の目標はみんな同じだと思いますけど、一番近いのはぼくやと思っています。
(終わり)
- 【特別編】2016 年間チャンピオン - インタビュー
- 髙木静加 ニューヒロイン誕生!
- 浅田斉吾 自分を見ることができるようになった
- 【Leg16】髙木静加 もう逃げない ―― 遅れてきた天才の決意
- 髙木静加(4)無限の伸び代
- 髙木静加(3)亀の歩み
- 髙木静加(2)逃げた
- 髙木静加(1)大城明香利の予言
- 【Leg15】大内麻由美 覚醒したハードの女王
- 大内麻由美(6)世界の頂を見据え、二兎を追う
- 大内麻由美(5)「理論派」の決意
- 大内麻由美(4)名前が売れた
- 大内麻由美(3)最初から上手かった
- 大内麻由美(2)父の背中
- 大内麻由美(1)「引退はしません。後は、年間総合優勝しかありません」
- 【特別編】2015 年間チャンピオン - インタビュー
- 大城明香利 初の3冠に輝いたPERFECTの至宝
- 浅田斉吾 年間11勝 ―― 歴史を変えた“ロボ”
- 【Leg14】知野真澄 みんなの知野君が王者になった。
- 知野真澄(6)「ちゃんと喜んでおけばよかったかな」
- 知野真澄(5)「絶対に消えない」
- 知野真澄(4)10代の「プロ」
- 知野真澄(3)「高校生なのに、上手いね」
- 知野真澄(2)お坊ちゃん
- 知野真澄(1)3冠王者誕生
- 【Leg13】今野明穂 うちなーになった風来女子、その男前ダーツ人生
- 今野明穂(6)お帰り
- 今野明穂(5)プロの自覚
- 今野明穂(4)どん底
- 今野明穂(3)ニンジン
- 今野明穂(2)沖縄に住みたい
- 今野明穂(1)今野 Who?
- 【Leg12】山田勇樹 PRIDE - そして王者は還る
- 山田勇樹(6)がんからのプレゼント
- 山田勇樹(5)…かもしれなかった
- 山田勇樹(4)決断と実行
- 山田勇樹(3)強運伝説
- 山田勇樹(2)「胃がんです」
- 山田勇樹(1)順風満帆
- 【Leg11】一宮弘人 この手に、全き矢術を
- 一宮弘人(5)ダーツを芸術に
- 一宮弘人(4)負けて泣く
- 一宮弘人(3)ダーツに賭けた破天荒人生
- 一宮弘人(2)「自由奔放に生きてやる」
- 一宮弘人(1)「いずれは年間王者になれると信じています」
- 【Leg10】門川美穂 不死鳥になる。
- 門川美穂(6)復活の時を信じて
- 門川美穂(5)帰って来た美穂
- 門川美穂(4)死の淵からの帰還
- 門川美穂(3)3.11――死線を彷徨った
- 門川美穂(2)PERFECTの新星
- 門川美穂(1)鴛鴦夫婦
- 【Leg9】大城明香利 沖縄から。- via PERFECT to the Top of the World
- 大城明香利(4)「5年後に世界を獲れたら面白いですね」
- 大城明香利(3)「ダーツにだったら自分のすべてを注げる」
- 大城明香利(2)勧学院の雀
- 大城明香利(1)決勝に進むのが怖くなった
- 【Leg8】谷内太郎 - The Long and Winding Road ― 這い上がるダンディ
- 谷内太郎(4)失われた4年。そして
- 谷内太郎(3)「竹山と闘いたい」
- 谷内太郎(2)「レストランバーの店長になっていた」
- 谷内太郎(1)「長かった」
- 【Leg7】樋口雄也 - 翼を広げたアヒルの子
- 樋口雄也(4)「ダーツは自分の一部です」
- 樋口雄也(3)テキーラが飛んでくる
- 樋口雄也(2)理論家の真骨頂
- 樋口雄也(1)悲願の初優勝
- 【Leg6】浅田斉吾 - 「浅田斉吾」という生き方
- 浅田斉吾(6)家族――妻と子
- 浅田斉吾(5)兄と弟
- 浅田斉吾(4)両刃の剣
- 浅田斉吾(3)「ラグビー選手のままダーツを持っちゃった感じです」
- 浅田斉吾(2)「最速は、僕です」
- 浅田斉吾(1)「今季の目標は圧勝です」
- 【Leg5】今瀧舞 - 熱く、激しく、狂おしく ~ダーツに恋した女
- 今瀧舞(6)「現役を引退しても、ずっとダーツと関わっていたいと思います」
- 今瀧舞(5)「ダーツがやりたくて、離婚してもらいました」
- 今瀧舞(4)涙の訳
- 今瀧舞(3)「神様は超えられる試練しか与えない」
- 今瀧舞(2)「観客席の空気を変えるダーツがしたい」
- 今瀧舞(1)「ダーツを始めてから、テレビはほとんど見ていません」
- 【Leg4】前嶋志郎 - ダーツバカ一代
- 前嶋志郎(3)「ダーツ3本持ったら、そんなこと関係ないやないか」
- 前嶋志郎(2)「ナックルさんと出会って、人のために何かがしたい、と思うようになりました」
- 前嶋志郎(1)「ダーツ界の溶接工」
- 【Leg3】浅野眞弥・ゆかり - D to P 受け継がれたフロンティアの血脈
- 浅野眞弥・ゆかり(4)生きる伝説
- 浅野眞弥・ゆかり(3)女子ダーツのトップランナー
- 浅野眞弥・ゆかり(2)「D-CROWN」を造った男
- 浅野眞弥・ゆかり(1)「PERFECTで優勝するのは、簡単ではないと感じました」
- 【Leg2】山本信博 - 職業 ダーツプレイヤー ~求道者の挑戦~
- 山本信博(6)「結局、練習しかないと思っているんです」
- 山本信博(5)「1勝もできなければ、プロは辞める」
- 山本信博(4)「ダーツはトップが近い、と思ったんです」
- 山本信博(3)「ぼくだけだと思うんですけど、劇的に上手くなったんですよ」
- 山本信博(2)「余計なことをあれこれ考えているときが、調子がいいんです」
- 山本信博(1)「プレッシャーはない。不振の原因は練習不足」
- 【Leg1】小野恵太 - 皇帝の背中を追う天才。
- 小野恵太(4)「星野さんを超えた? まったく、足元にも及びません」
- 小野恵太(3)「プロなんて考えたことありませんでした。運がよかったんです」
- 小野恵太(2)「こんなに悔しい思いをするんなら、もっと上手くなりたいと思ったんです」
- 小野恵太(1)「試合に負けて、あんなに泣いたのは、初めてでした」
○ライター紹介
岩本 宣明(いわもと のあ)
1961年、キリスト教伝道師の家に生まれる。
京都大学文学部哲学科卒業宗教学専攻。舞台照明家、毎日新聞社会部記者を経て、1993年からフリー。戯曲『新聞記者』(『新聞のつくり方』と改題し社会評論社より出版)で菊池寛ドラマ賞受賞(文藝春秋主催)。
著書に『新宿リトルバンコク』(旬報社)、『ひょっこり クック諸島』(NTT出版)などがある。